離婚問題に関する情報について
離婚の際に気になる情報についてのご紹介
慰謝料
慰謝料とは精神的損害、非財産的損害の賠償であり、民法710条では、『他人の身体、自由又は名誉を害したる場合と財産権を害したる場合とを問わず不法行為に依りて損害賠償の責に任ずる者は財産以外の損害に対しても其賠償を為すことを要す』と規定しています。
簡単に言うと慰謝料とは生命・身体・自由・名誉・貞操などを侵害する、不法行為によって生じた精神的損害の賠償として算定された金銭という事になります。
金銭は離婚後不可欠の生活必需品の入手、生活の安定、貯蓄の可能性などを被害者に与え、離婚による苦痛、困惑を軽減することは否定できません。
慰謝料は不法行為による損害賠償の一形態です。そこには加害者⇔被害者が予想されており、一般的に言えば『加害者が被害者に払う』ものです。しかし、離婚の場合は、交通事故、暴力傷害、公害事件とちがって、加害者・被害者という立場が必ずしも鮮明でない場合があり、慰謝料が認められない離婚もあります。
尚、財産分与や養育費は慰謝料とは別です。慰謝料がゼロでも財産分与は取れます。
別居
夫婦には同居の義務があります。別居はその義務違反となりますが、同意の上の別居であればその限りではありません。
別居は破綻の責任の一要素となり、慰謝料等で不利になる場合もあります。しかし、他に破綻原因がある場合、たとえば暴力や相手の浮気などで家を出た時などは、一応、同居義務違反と言えても、慰謝料で不利になるとは言えません。別居をする時には、正当な理由を持つ方が離婚に当たって有利であると言えます。
親権者に関する事
民法では親権者を以下の様に規定している。(民法818条)
成年に達しない子は、父母の親権の服する。
A子が養子のときは、養親の親権に服する。
その内容としては、居所指定権、懲戒権、職業許可権がある。その他、財産管理権。財産を管理するだけではなく、法定代理人として子に代わって法律行為(売買など)を行う。
監護者は、子を実際に養育するものであり、親権のうちの一部、身上監護権の内容を行うことができる。教育、居所指定、懲戒、職業許可など監護に必要な権限は、この監護者が行使することになる。
尚、離婚によって親権者でも監護者でもなくなった父母の立場はというと、子どもとは無関係になったわけではありません。扶養の義務や親子としての相続権に変化が生じることはありません。
親権者変更
親権とは、権利だけでなく、義務も伴った地位で、親権者は、当然に未成年の子の教育、居所指定、懲戒、職業許可、監護に必要な権限を持ち、義務を負います。今は親権とは親の権威などという性質のものではなく、もっぱら子の福祉のために認められている権利だと解釈しています。ですから、親権者がその子のとって好ましくない場合には、その親権を剥奪することができることになっています。民法834条は『父又は母が、親権を濫用し、又は著しく不行跡であるときは、家庭裁判所は、子の親族又は検察官の請求によって、その親権の喪失を宣告することができる』としています。
その他、事情により親権者を変更する場合でも双方の協議だけでは変更は出来ず、必ず家庭裁判所で親権者変更の調停または親権者変更の審判により決定されなければなりません。それには戸籍の変更が必要です。
この申し立ては、夫婦のどちらからでも可能ですし、子どもの親族であれば、祖父や祖母からでもできます。本人(本人)には申し立ての権利はありません。親権者は戸籍上の記載事項ですから、親権者の変更によって戸籍上の親権者の変更が必要になります。
離婚の種類
協議離婚
夫婦間の話し合いで解決する場合
日本で離婚する夫婦の約90%以上は、『協議離婚』であるといわれます。
『協議離婚』の場合には、離婚の理由は問題になりません。
夫婦間での合意があれば、離婚届けに署名捺印をして役所に提出することによって成立します。
調停離婚
協議による話し合いで折り合いがつかない場合には、家庭裁判所に調停を申立ます。家庭裁判所では、調停委員会がお互いの事情を聴取し解決のために仲を取り持って話を進めます。
調停による話し合いで、離婚や条件等についてお互いの合意が整った場合には調停調書が作成され、この時点で離婚が成立します。市区町村役場へは、この調停調書の謄本を添付して離婚届を提出します。
離婚などの家庭内問題は、調停を抜きにして訴訟を起すことは出来ません。(調停前置主義)
審判離婚
成立寸前であるにも関わらず折り合いがつかない場合
審判離婚は、調停において、わずかな意見の相違や 成立寸前であるにも関わらず最後の最後で出頭義務に応じないというような合意が成立する見込みがない場合には、家庭裁判所が調停委員の意見も聞き、あらゆる事情を考慮して当事者双方の衛平を考えて、家庭裁判所が職権で強制的に離婚を成立させるものです。
裁判離婚
調停では離婚が不成立。でも離婚したい!
調停が不調に終わり、それでも離婚したい場合には、訴訟により、離婚を求めることにはります。この場合、離婚原因があることを証明する必要があります。
離婚の原因(民法770条に規定されている)
不貞行為・・・浮気など
A悪意の遺棄・・・夫婦の同居義務、扶助義務を果たさない場合
B3年以上の生死不明・・・失踪・蒸発など
C回復の見込みのない強度の精神病
Dその他、婚姻を断続しがたい重大な事由・・・正確の不一致、性的な不満など
裁判の申立は、住所地を管轄する地方裁判所へ『訴状』を提出します。訴状の記載事項は民事訴訟法に定められています。
訴訟では、訴えた側が相手に不貞の事実などの離婚原因を立証しなければなりません。単に主張するだけでは認められず、証拠書類を提出し、必要であれば証人にも出廷してもらいます。